だしママプロジェクト

  • だしママプロジェクト2020.10.15

保育園の栄養士が考える子どもの食事とだし

だしママコラム_給食

保育園の栄養士が考える子どもの食事とだし

今回は保育園で管理栄養士として勤務されているだしママ講師に、保育園からの視点で考える子どもの食事についてお話をお伺いしました。

 

1.保育園で提供している給食では、どのようなことを考えて献立を立てていますか?

なるべく旬の食材を多く使用するように心がけています。食材は旬の時期に食べると栄養価も高くとても美味しいので、季節を楽しめる献立作りを心掛けています。

また、噛む力を育てるために歯ごたえがあるものと柔らかく食べやすいものを両方、一日の献立の中に取り入れることも意識しています。歯ごたえがあるものばかりだと噛むことに疲れてしまい、柔らかいものばかりだと噛む力が育たないためです。

 

2.保育園で園児に人気のメニューを教えてください。

だしママコラム_カレー

定番ですが「カレー」が大人気です。色々な種類のカレーを作りますが、その中でも「かつおだしを効かせた和風カレー」が大好評です。

秋から冬にかけてよく提供するメニューなのですが、鶏肉、れんこん、ごぼう、里芋などをだし汁で煮て、みりんや醤油、カレー粉で味付けします。とても美味しいのでぜひ試してみてください。

 

3.給食ではどのように「だし」を活かしていますか?

様々な料理にだしを使います。基本は、昆布、かつお、煮干しをよく使用しています。

昆布は離乳食の初期から野菜スープのベースなどに使っています。お味噌汁は煮干しでだしをとっており、力強い風味が味噌とよく合いとても美味しいです。煮物やうどんのつゆにはかつおだしを使用していますが、良い香りが給食室の外にも広がるので、子どもたちも興味深々でガラス越しに覗いていきます。

 

4.給食で「だし」を使うことのメリットを教えてください。

だしママコラム_だし

だしのうま味が素材の美味しさを引き立ててくれるので、薄味で提供できることです。塩分の摂りすぎは生活習慣病の原因となるので、子どものうちから薄味に慣れておくことはとても大切です。

また薄味にすることで様々な食材の本来の味を感じ、味覚の幅を広げていくことにも繋がります。

だしを使用すると嬉しいことがたくさんありますね。

 

5.離乳食や幼児食など、自宅で小さい子どもの食事を用意するときのポイントが知りたいです。

「塩分、油、固さ」この三つを意識できると良いと思います。味の濃いものや油を多く摂りすぎると、内臓が未発達な子どもの体に負担をかけてしまいます。

「塩分」は全てを味つける前に取り分けたり、だしを利用して薄味に仕上げたりできると良いですね。

「油」は良質なものを「離乳食後期から少しずつ」ということを意識しましょう。

「固さ」は、目安として離乳食初期ではヨーグルトやポタージュ状、中期は絹ごし豆腐くらい、後期はバナナくらい、完了期は肉団子くらいのものが食べられると言われています。少しずつ色々な食感を楽しみながら、噛む力を育てられたら良いですね。

 

6.家庭での「食育」は、まず何から始めたら良いですか?

だしママコラム_お子さん

「食育」というと、何か特別なことをしなくてはいけないのか...と思ってしまうかもしれませんが、私は「毎日美味しく楽しく食べる」ことが一番の食育だと考えています。

誰かと一緒に食卓を囲む楽しさや、「美味しかったね」と一緒に話せる人がいる嬉しい気持ちを大切にしていくことから始めてみましょう。

 

7.「だし」を使った家庭でできる食育を教えてください。

保護者の方がだしを使って料理をしてみることだけで、十分食育に繋がると私は考えています。家の中にだしの香りが広がってきたら「美味しそうな香りがするね」、「お腹が空いてきたね」と、会話を楽しめたら良いですね。

子どもが興味をもっていてパパやママも余裕があるときは、作るところを見せてあげる、近くでだしのにおいを嗅がせてあげることもおすすめです。

 

8.新型コロナウイルス感染症の流行において、食事で気をつけることはありますか?

食事を通して免疫力を上げられたらいいですね。一日三食、様々な食材をバランスよく食べることが免疫力アップに繋がります。

まずはご飯や麺などの「主食」、肉、魚、卵、大豆製品などの「主菜」、野菜や具だくさんの汁物などの「副菜」が揃うように意識しましょう。一食で揃えるのが難しいようであれば一日単位で、一日で揃えるのが難しいようであれば三日単位で揃えられたら良いと思います。

 

9.感染予防のために、買い物に行く回数を減らしています。

数日間の献立を決めてから買い物をするのはどうでしょうか。無駄なく食材を使えますし、冷凍できるものは新鮮なうちに冷凍しておくことで日持ちもします。

ひじき、切り干し大根、おふなどの乾物を利用することもおすすめです。

 

10.最後に、子育て中のパパやママへメッセージをお願いします。

子どもの「食事」について、本当に毎日悩みが尽きないことと思います。不安な思いや辛い気持ちになってしまうことや、毎日の食事作りに疲れてしまうこともあるかもしれません。そんなときは無理せず手を抜けるところは抜くということもとても大切です。

頑張りすぎず、完璧を求めすぎず、子どもと一緒に笑顔でいられる時間が少しでも増えることを願っています。

 

プロフィール

中坪由佳さん

だしママ講師 中坪由佳さん

学校卒業後、保育園で勤務。妊娠出産を経験し、我が子の食事が始まると、育児や家事をしながらの子供の食事に『こんなに大変なの!?』と毎日バタバタ...。自分は子供の食事について分かっていたつもりだったのにと、悩むこともたくさんありました。そこから子供の食事について勉強をし直し、このような経験から、子供の食事や家庭の食生活に悩んでいる方に、私の知識や経験が少しでも力になれればと思い、食育教室や栄養相談を始めました。

 

 

だしママについて詳しく知りたい方は「だしママPROJECT」ページから。

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