• 焼津のこと 2018.09.11

「アンエットン」に込められた祈り、焼津の荒祭

記録的な暑さが続いた今夏ですが、9月に入ってようやく夕方には涼しい風が通るようになりましたね。
焼津の夏を振り返り、今年も8月12日、13日に行われた焼津神社の大祭「荒祭」の様子をお届けしたいと思います。

★DSC05039.JPG

「東海一の荒祭」として知られているこちらのお祭り。
荒祭の見どころのひとつは神輿渡御(みこしとぎょ)と呼ばれる行列です。
「アンエットン」という独特の掛け声とともに2基の神輿が激しく煽られる様子は、何度見ても圧倒されてしまいます。
神輿の前後には神役の行列が並び、神様の通る道を清めながら進んでいきます。

神輿に向かって一頭の獅子が噛みつく振る舞いを行う「御神楽」の神役には、その道中、焼津の浜通り店にも立ち寄っていただき、お祓いをしていただきました。
浜通り店の大黒柱に勢いよく向かっていく獅子頭はとても迫力がありましたよ。

DSC05028.JPG

快晴の中、神社を後にした神輿でしたが、次第に雲行きがあやしくなり、急な豪雨に見舞われました。
しかし、勢いよく降る雨を物ともしない行列の勢いに、千年以上続いてきたこのお祭りの歴史を感じた瞬間でした。
止まない「アンエットン」の掛け声に込められているのは、この土地が永遠に平和の地であるように、という願いだそう。
怒号のように折り重なって飛び交うその祈りの声が、焼津の街で暮らす人々の日々の営みを支えているのです。